第2章 「部屋の中で何がなくなっているか?」「何が残っているか?」
次に、「部屋の中で何がなくなっているか?」「何が残っているか?」という点です。
もちろん、同居していない限り、本人の部屋から何がなくなっているのかを。正確に把握することは難しいでしょう。
しかし、残っている物はあるはずです。
そして、この“残っている物”から、「なぜ、これが残っているのか?」を考えることで、調査をする上で大きなヒントになる場合が多いのです。
家出の理由が明らかでない限り、この“なぜ?”という視点が非常に大切になってきます。
「なぜ、携帯を置いていったのか?」
「なぜ、大切にしていたカバンを置いていったのか?」
「なぜ、キャッシュカードを置いていったのか?」
そこには、本人からの無言のメッセージが込められていることもあります。
“なぜ?”という視点は大切にしてください。
以上の3点以外にも、彰男さんのケースのように、本人が携帯を置いて行ったのならば、携帯電話をあなたの手元に置き、充電を切らさないようにしてください。
いつ本人から携帯へ電話があるかわかりません。本人の友人・知人から電話が入る場合もあります。
また、最初に伝えておきますが、くれぐれも部屋の掃除やパソコンをやたらにいじったりしないこと。
ご家族の心理として、いなくなった家族が帰ってきたときのためにと、部屋をきれいに掃除するケースが少なくありません。
今回の彰男さんのケースも、私が彼の部屋を訪れた際に、母親の洋子さんがきれいに部屋をそうじしてしまっていました。
洋子さんの私への気遣いではありますが、部屋を掃除しゴミもきれいに捨てられていました。
事前に言っておくべきだと悔やみましたが、これでは家出をする前の生活状況がまったく見えない状態です。
レシートやお菓子の箱、弁当の空容器、はしの数、タバコの吸殻、メモなど、部屋や車に残されたものは、すべてが貴重な情報源となります。
ですので、くれぐれも部屋の掃除はもちろん、車を置いていったのならば、車の中もそのままの状態にしておいてください。



