文学のために家出をした女流歌人

文学のために家出をした女流歌人

今井邦子は徳島出身の「アララギ」の歌人です。

幼い頃から文才に長けていた少女で、「女子文壇」に誌を投稿しては入賞を重ねていました。
また、教会に通い、キリスト教の洗礼を受け、聖書や賛美歌などを学んでいます。

年老いた祖母の世話をしながら高等女学校へ通っていました。
祖母の死後、親から結婚話を持ちかけられるも、文学への思いは断ち切ることができなかったのでしょう家出をし、詩の選者を頼って門下生となりました。

父の危篤もあり、一旦は帰郷。
看病を手伝いますが、父の死後は再び家出をするように上京したそうです。

その後は中央新聞社の婦人記者に就任。
同僚と結婚後、長女を出産しますが、このころから再び歌を詠むようになり、子育や夫婦生活への葛藤を綴っていきます。

夫に愛人ができたことを知ると、子供を置いて三度家出。
1年を待たずして帰宅します。

1936年(昭和11年)には「アララギ」を退会し、女性だけの歌誌『明日香』を創刊するなどの活躍を見せます。
また、「万葉集」などの古典の研究家としても知られており、数多くの研究書が出版されています。

1948年(昭和23年)、疎開先の故郷・長野の実家で、心臓麻痺のため59歳の人生を締めくくりました。

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